左足ブレーキをマスターすると、飛躍的にドライビングの幅を広げることができる。

まずは、アクセルとブレーキの踏み変え時のロスをほとんど消すことができる。1回1回の踏み変え時間がコンマ1秒だとしても、10回踏み変えれば1秒間の踏み変え時間が発生する。そして、その1秒間はアクセルもブレーキも踏んでいない空走状態ということだ。

その空走状態を無くせば、ブレーキングぎりぎりまでアクセルを踏めること、ブレーキング完了後すぐにアクセルを入れることができるということになり、タイムアップにつながる。

空走状態では車両の挙動が不安定だというのが筆者の認識であるが、常にアクセルを踏める状態であることと、いざとなればブレーキをすぐに掛けられるという安心感により、積極的に車両を振り回せるようにもなる。

また、アクセルオフのみでは発生させることのできない急激なフロントへの荷重移動が可能となり、リアを振り出しやすくなる。特にFF車両では、よりタックインの姿勢を強めて、出口に向けて車体の向きを素早く変えたりといったことも可能となる。

さらに、センターデフ付きの4WD車においてはアクセルを踏みながらブレーキを同時に踏むことで、リアの駆動力を高めてパワースライド姿勢に持ち込むこともできる。これは、ブレーキ力が前>後である場合、センターデフの作動により、打ち勝つ駆動力が前<後となるためだ。主に低ミュー路で使用すると効果を体感しやすい。このテクニックは、リアに駆動力のないFF車で用いた場合でも、有効だ。本来制動力が前>後のものを、前の制動力を駆動力で打ち消すことで制動力を前<後に寄せ、軽くサイドブレーキを引いたような状態とすることで、頭の向きを内側に向けることができる。

3ペダルの車両では左足でブレーキとクラッチを踏み変えなければならないため少々忙しくなるが、欧州、特にラリーでは左足ブレーキは常識となっていることが、なによりの有用性の高さを示している。

Posted in

コメントを残す